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ゴミ、そして酒

春休みに娘2人と孫4人が1週間ほど滞在していきました。かれらがいる間、ゴミの増えること。とくにペットボトルやビニールゴミが多いことには驚くばかりです。もっとも、僕と娘たちが飲むビールの空き缶もかなりの量ですが・・・。

 はじめてインドを旅したとき、列車の中でチャイを飲むと赤土の素焼きの器(クリ?)に入れてくれました。インド人は飲み終わると窓から投げ捨てていました。1991年の頃です。素焼きというか、ほとんど天日干しのような器ですから土に返ります。しかし、2年後に訪れたときには、器は薄いプラスチックのコップに変わっていました。でも、インドの人たちは素焼きの器と同じように、飲み終わると窓から投げ捨てていました。線路沿いは、そのような水に溶けない、土に返らないゴミが散乱しています。列車内で出たゴミを窓から投げ捨てる習慣は一昨年のインドでも同じでした。プラスチックを食べて死ぬ牛も報告されているようですし、インドでも地域によっては「ノー・プラスチック運動」がおこなわれています。
 
 おおっぴらに酒を飲むことははばかられるインドですが、経済発展の影響なのか飲酒事情も変わってきたようです。2002年のインドでは、列車の中で4人のインド人グループからウイスキーをすすめられたことがあります。僕もリュックから持参のウイスキーを取り出して、彼らがホテルでつくらせたという豪華な料理をつまみながら酒盛りをしました。以前、列車の中で酒を飲んだことを理由に怖ろしい体験をしたことがあっただけに、時代の変化を感じました。以前の恐怖体験は、いずれ書くこともあるでしょう。
 一昨年のニューデリーでは、酒屋の前の歩道に腰をおろして缶ビールを飲むことができるような環境になっていました。塩豆のようなつまみまで売りに来ます。10歳前後の少年が飲み終わるのを待っていました。空き缶を集めているのでした。

 インドの中でも特に異なった雰囲気を持つ町が、南インドはベンガル湾に面したポンディチェリーです。17世紀にオランダの支配を受けた後、フランスが商館を建設して、インド独立までの約250年間フランス領だった町です。この町を訪れたきっかけは酒が安いという情報を得たからでした。確認に行ってみることにしました。驚きました。コロニアル風の街並みに、酒屋があちこちにあるのです。インドの他の町では酒屋を探すのに苦労をしますが、この町では立ち飲み屋まであります。海岸にはカフェがあり、テラスでベンガル湾の風に吹かれながらビールやワインを飲むことができます。もちろん情報どおり酒が安いのです。連邦直轄領なので酒税が安いということのようです。ついつい長居をして、2年後にも再訪した町でもあります。
 この町ではフランス料理のレストランもありますが、特異なのはベトナム料理のレストランがあることです。これはベトナムがかつてフランスの植民地だったことの歴史的名残なのでしょう。日中行っても店の中が暗くて、海岸沿いの明るい洒落たカフェとの対照が印象に残っています。
 滞在中に親しくなった町の人が、なにかあると「オー、ララ」とフランス風の感嘆詞を口にしていました。立ち飲み酒場にはアル中らしい中年女性がいたり、酔っ払ってフランス語で歌いながら踊るオジサンがいたりと、インドらしくないインドです。
 インド飲酒事情の断片になりましたが、酒談義は今後、何度も取り上げることになることを予告しておきます。

 5月の連休には娘たち夫婦や孫たちが集結し、爆発的に我が家の人口密度が高くなります。それにともなってゴミの量も増大します。春休みの比ではないことでしょう。分別して出すのはいつの頃からか僕の役目になっています。

by yoyotei | 2010-04-13 23:41  

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