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森は海の恋人

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 3連休の初日、10月8日は「魚の森づくり」のためのブナの植林に参加した。県や市の職員、漁協の組合員、私たち自然保護団体、「緑の少年団」の小学生などが市内中心部から車で約1時間の植林場所に集結した。
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 この日は、途中から予想外の雨に見舞われたために「緑の少年団」は避難した、大人たちだけで200本のブナを植えた。
「森は海の恋人」とは三陸海岸でカキとホタテ貝の養殖を営んでいる畠山重篤さんが唱えた言葉だ。山の広葉樹によってもたらされる植物性プランクトンが海の魚介類を育てることを、フランスのロワール川河口で知った畠山さんは漁業者でありながら、山に広葉樹を植えることを始めたのだった。現在はNPO法人「海は森の恋人」として広範な活動が展開されている。3,11東日本大震災では事務局が被災したが全国からの支援で再開しているようだ。
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 このブナの林の中で、何回も「森のコンサート」を開催した。一帯は山形県境にかけて広がる、世界遺産の白神山地に次ぐ規模の、国内でも有数のブナの自然林だ。1996年、私たちはこの周辺、三面川(みおもてがわ)源頭部のブナ林が伐採されていることに驚き、直ちに仲間と「ブナの森研究会」「三面川の原生林を守る会」を立ち上げた。大学人や研究者、国内各地で自然膳保護運動を展開している団体とも連携した。そして、国有林の伐採即時中止、伐採計画の撤回を求めての署名活動、シンポジウム、現地視察、林野庁・営林署(いずれも当時)への申し入れなどをおこなってきた。
 また、伐採業者や地元の伝統工芸木彫堆朱に伐採木が木地として使われているということから、そうした業者も含めた意見交換会もした。
 反響は大きかった。新聞・テレビ・雑誌など、メディアの取材も相次いだ。署名などは全国的な広がりを見せ、ついに国は伐採を断念、伐採計画の撤回という結果となった。その後、2003年に一帯は自然生態系保護地域に指定された。さらに、「森と自然を守る全国集会」開催、ブナ苗育成と植林、森の野外コンサート開催とさまざまな活動を展開してきた。そして、今年の総会で「会」の名称は残したままの活動の終結を決めた。
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 もう少しすると、山は装いを変える。紅葉したこの周辺の景観は筆舌に尽くしがたい。後日「紅葉狩り」
の予定もある。酒と景観に酔う前に絶景のシャッターをきって来よう。

by yoyotei | 2011-10-09 15:07  

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