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原発講演会

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 9月19日の「さようなら原発6万人集会」(於・東京明治公園)で作家の澤地久枝は「わが子の健康を案じ、住むべき場所、食べさせるものに悩んでいる母親たちがいっぱいいます」と現状を訴えた。
 10月16日に私たちが村上市でおこなった、-放射能の汚染からいのちを守るために-「原発問題と放射能の被害」と題する講演会は参加者目標の100人をかろうじて達成した。講師の立石雅昭氏(新潟大学名誉教授・理学博士・「原子力発電所の安全管理に関する技術委員会」委員・「地震、地質、地盤に関する小委員会」委員)は、専門の地質学的見地から原発の危険性を強調した。
 私がコーディネートを担当した第2部では、福島から自主避難している二人の女性から発言があった。「経済的な理由や家庭の事情で避難したくてもできない人たちが大勢いるのです。子どもたちや妊婦さんたちを守って下さい」と、ときおり声をつまらせながらの悲痛な訴えだった。
 小さい孫が福島で暮らしているという女性は、「外に出られない、長袖、マスク」で過ごしていた、この夏の孫たちの様子を語った。
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「6万人集会」には、福島から幟(のぼり)をもって数百人が参加した。「ハイロアクション福島原発40年」の武藤類子さんは、会場でのスピーチで「この事故によって、大きな荷物を背負わせることになってしまった、子どもたち、若い人たちに、このような現実を作ってしまった世代として、心から謝りたいと思います。ごめんなさい」とした上で、「私たちとつながってください。(中略)きょうは遠くニューヨークでスピーチをしている仲間もいます。思いつく限りの、あらゆることに取り組んでいます。私たちを助けてください。どうか福島を忘れないでください」と訴えた。

「ハイロアクション福島原発40年」は、『福島第一原発1号機が40年を迎えるのを機に、廃炉と廃炉後の地域社会を考え、行動しようと呼びかけます。1号機が運転を始めた3月26日からスタートし、1年間福島県内外各地で展開します。3月26日・27日のオープニングイベントを皮切りに、1年間、各地で趣旨に賛同する様々な企画の情報を発信し、来るべき「廃炉の時代」に向けて、希望ある「ポスト原発社会」のヴィジョンを多角的に描きます』(ホームペーから)。
 なんということだ。「ハイロアクションは原発事故の4ヶ月前に立ち上がっていたのだ。3、11をどんな思いで受け止めたことだろう。
 「助けてください」という渾身の叫びを、原発を推進してきた政治家、企業、学者たちは、聞く耳を、受け止める心を持っているのだろうか。
 
 村上の講演会では終了後、発言をした福島からの避難者を何人かの女性たちが取り囲んだ。私も「なんとか力になりたい」と声をかけずにはいられなかった。
 
*冒頭の写真の中に重大な誤りがあります。講師の名前、立石雅昭さんの名前の「昭」の字の旁(つくり)、刀の下が「口」でなければならないのに、なんと「日」になっています。これを書いたのは私ですが、どうしてこんなミスをするのでしょうね。立石さんは笑って許してくれましたが・・・。

by yoyotei | 2011-10-21 19:19  

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