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日常への回帰

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 大型連休が終わった。恒例の「さかなまつり」はあいにくの小雨模様。それでも朝8時前の会場(寝屋漁港)駐車場はほぼ満杯の盛況だった。
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 開会セレモニーの鏡割り樽酒と、漁師さんから振舞われたカニやエビ、味噌汁を堪能した。このイベントは今年で17回目。私たちのグループは初回から参加し続けて、漁師さんにも顔見知りができている。今回は7キロのヒラメ、カキ、ガサエビなどを買い込んで帰路についた。例年だと野方海岸がこの後の野外パーティ会場だが、雨のためMurayama邸に変更となった。
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 玄関前にテントを張ったり、炭火を熾(おこ)したり。しぜんと役割分担ができあがり、会場が整っていく。7キロの大ヒラメはMurayama夫人が担当。大量の刺身となって参加者の口に入った。
 参加者は生後3ヶ月の子どもから70歳を過ぎた高齢者。出産予定が10月だといって孫の誕生を待ちわびる古くからのメンバーとその娘さん。今年で定年退職の会計担当者。ある人からは、長男がようやく結婚することになったという酒を飲みながらの嬉しい報告。中には杖がないと歩行が困難になった人も・・・。
 大多数がほとんど1年ぶりの顔合わせだが、和気藹々(あいあい)ぶりは、時間の寸断を感じさせない。参加者は40人近くになった。
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 前回のブログで「ソイーカサゴ」について、釣り仲間からの「釣果の報告はまだない」と書いたら早速、報告があった。釣り場の現地調査、大量の釣果。探究心旺盛な彼の面目躍如といったところか。新しい好釣り場を発見(?)した喜びが電話の向こうから伝わってきた。
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 連休後半の娘夫婦や孫たち大挙の来訪。連休明けには、五十回忌だという妻の親族の法事。非日常の日々が続いたが、それでも日常が戻りつつある。それは愛犬ナメローも同じだろう。

 そんな合間に読み終えた本がある。『ブレイキング・ナイト<ホームレスだった私がハーバードに入るまで>』(リズ・マレー著 大城光子訳 2012)だ。最後の一節が心に残った。
「ホームレスだろうとビジネスマンだろうと、自分の境遇がどうであろうと、変わらないことがひとつある。すなわち、人生に意味を与えるのは自分自身だ、ということだ」 
 
 もう一冊は1961年ソ連邦国防省軍事出版所発行のソビエト空軍少将の空戦記を訳出したものだ。
「よい友人を持たぬ人間は、集団からも孤立している。こういった種類の人間は、前線ではいたずらに名誉を追い求めるエゴイストになる。あるいは臆病者か、さもなければ裏切者になるのだ。いかなる誤りや過失でも、それを正直に自己批判することは、その人間を強くしてゆくことの第一歩だ」
   『ノモンハン空戦記』(A・B・ボロジェイキン著 林克也/太田多耕訳 弘文堂 1964)
 前線や戦争という特殊な環境でなく、日常の中でも意味を持って迫ってくる言葉だ。
 この本には「○○ホテル」のゴム印が、何箇所にも押してある。40数年前に勤めていたホテルで借りたまま生活上の荷物とともに私について来た本だ。かび臭さに閉口しながらページをめくった。

by yoyotei | 2012-05-10 09:37  

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