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私たちの社会では政治を語る手法がすごく貧しくて三つぐらいしかないんです。

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 大学病院でソーシャルワーカーとして患者さんたちのさまざまな相談に応じているAtsukoさん。かつては同じ町内に住んでいて、私の娘たちも知っているということだった。父はクラシック・ギターサークル「カポタスト」の中心的存在。彼とは私も同じステージに立ったことが何度かある。その父の人柄に触れる話をしたとき、Atsukoさんは涙を流した。「おとうさん大好き」のAtsukoさんなのだ。ただいま婚活中らしい。
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 左の女性は山崎絵美さん。もらった名刺には精米プラント企画・設計・施工「(株)ヤマザキ精工」食品部長とあり、もう1枚には「穀倉やまざき」責任者とあった。東京都江戸川区にある「穀倉やまざき」は「その場で精米の美味しいお米・こだわりのおむすびとお弁当」を提供している。
 右は同じく片桐営業次長。中央が地元で美味しい米を生産している農業青年Itagakiさんだ。陽気でノリのいい3人が、客が少なくてさびしかった週末の夜を賑やかにしてくれた。
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 Johjiさんとカールママだ。山登りの仲間だったりするふたりの共通点は日本酒が好きなこと。九州に住むJohjiさんの兄が重篤な病で入院加療中だ。数日後には九州へ飛ぶということだ。
 カールママことYukoさんは、冒頭のAtsukoさんの父が所属するクラシック・ギターサークル「カポタスト」の仲間でもある。Atsukoパパとの二重奏も多い。来店日がずれていたが、もしYukoさんとAtsukoさんが遭遇していたら、Atsukoさんを泣かす、いい話がもっともっと出てきたと思う。
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 常連のカール君にマイクも加わってこの夜はみんなではじけた。これも山崎絵美さんのどこか突き抜けたキャラクターの影響にちがいない。
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衝撃の2枚だ。
 5回にわたった「連続上映&トーク」イベントが終わり、取り組みのまとめと今後の展望について「ざっくばらんなトーク&トーク」があった。あわせて『長谷川健一写真展』を開催した。上の2枚はその中の1枚と、別の写真に添えられたキャプション。
 長谷川健一さんは、地震と原発事故によって全村民が避難を強いられた飯館村の酪農家。3.11以降に撮影した写真50枚が全国各地で巡回展示されている。

  ところで、以下は「トーク&トーク」に寄せた、イベント世話人としてのコメント。ちょっと長いが掲げておく。

「あれほどの悲惨な被害に遭遇しながら、整然と耐えている被災者たちに、世界は大きな感動をもって支援を寄せてきた。だが、2年が経過しても、現状は31万人が今も仮設住宅などで避難生活を余儀なくされ、大震災関連の自殺者は80人を超えた。求められる国の支援も手薄で生活再建のめども立たない。復興どころか、広がるのは自暴自棄と絶望感だ。
 原発事故にいたっては「収束」などとは、何を見ての判断だったのか。内部被曝に怯えながらの生活はいつまで続くのか。この国の政治家、官僚、経済人は、国益や経済発展のためには、「犠牲者」の創出もやむなしと言わんばかりだ。
 私たちの「連続上映&トーク」は予定のプログラムを終わった。手前味噌になるが、映画の選別もゲストスピーカーの話も優れたものだったと思うし、連続性から導かれる問題提起も、現状把握から本質の追求へと確かな道をたどった。なによりも参加者から寄せられたアンケートの声は、私たちの取り組みへの激励になったし、意識の共有へつながるものだった。アンケートの声にもあったが、大手メディアの報道だけでは事態の本質が見えてこない。私たち自身のアンテナを高く掲げることが必要だと痛感した。
「脱原発」ということでは、各地で原発に頼らない地域経済再生の取り組みが始まっている。ゲストとして話を聞いた「開成」(地元の事業所)では、すでにバイオマスプラントによる売電事業をスタートさせた。これから必要なのは地域の共同だ。
 3.11を風化させないことがきっかけの連続イベントだったが、ここにきて新しい出発点に立ったように思う」 
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 これも写真展の1枚。再生への足音が聞こえてくる。女性の強靭さに驚かされるのは私だけではあるまい。
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 週末常連組のMayaさんが「マスター読む?」と持ってきたのがこの本だ。即座に読み終えた。
 昨日は俳優・三國連太郎の死が伝えられた。享年90。戒名も墓も、葬式もいらぬと言い残したという。長女から届けられてある私の「エンディング・ノート」にはまだ一語も記されていない。

 ある新聞によれば、かつて三國連太郎は「この子(孫)が大きくなった時、日本がどうなっているのか空恐ろしい気がします。あれだけの犠牲を出して構築した平和憲法だけは、守っていかなきゃいかんと思います」と話したという。
 これまでは「むらかみ9条の会」の世話人の一人だった私だが、これからは力を入れて活動しようと思う。
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 脱衣場で満面に笑みをたたえた浴衣姿の老人が言った。
「あなたはどこですか」
「え?」
「脱いだところがわからなくなりますのでね」
 脱いだ衣類を入れる棚のことだった。
「ああ、この端のいちばん上ですが。お譲りしますよ、ここ」
「いえここで結構。端から2列目ですね」
 老人の笑みは変わらない。
「お泊りなんですね」と私。
「妻の先祖の墓参りにね」
「どちらからいらっしゃいました」
「東京の田端です。ごぞんじですか?」
「ええ地名だけは」
「あなたは?」
「地元です」
 そして風呂。私の入浴時間は短い。脱衣所はすぐに着衣所に変わる。老人も湯から上がってきた。
「早いですね」と私。
「どこですかね?」
「ああ、ここですよ。2列目」
 老人の笑みは変わらない。
「あなたはどこから?」
「ああ地元です」
「そうですか。いい温泉ですね」
「ありがとうございます」
「お泊りですか」
「いえ、帰ります。地元ですから」
「私は東京の田端です。ごぞんじですか」
「ええ地名だけは」
「妻の先祖の墓参りです」
 本当にいい笑顔なのである。そして本当にいい気分にしてくれる人なのであった。昭和6年生まれだと聞いた。

 ということで、なぜかAtsukoさんとカンパイなのだ。
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 タイトルは以下のように続く。
 一つは「政治家なんてみんなバカばっかりだ」と全否定する言い方。もう一つは、かなり押し付けがましく特定の主義主張を展開する。周りが引いてしまう。三つ目は、そもそも政治の話をタブー視する。政治の話をしないことで人との関係が成立する。つまり、政治についてテーマを共有して語り合いながら深めていくという対話の作法がそもそも存在しません。
<『世界』(岩波書店)5月号・シリーズ/内橋克人の憲法対談「政治を語る新しい作法を」から湯浅誠氏の発言>
 
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by yoyotei | 2013-04-16 06:51  

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