新しき時代たふとくけふの契りいよよたふとく酒のみ祝がむ
この日はShinya &Mayukoさんの結婚披露宴。会場は老舗料亭『能登新』。そこから100メートルの近所にある夭夭亭が二次会、ならびに祝婚パーティーの会場になった。カウンター内で二人を見守りつつ手伝っているのはMayaさん(右端)。他にも新婦Mayukoさんの友人二人が手伝ってくれた。
Shinyaさんについては、すでに前々回のブログで紹介した。長い常連さんだが、こうしてあらためて見るとなかなかのイケメンではないか。そしてMayukoさん、<美人><別嬪(べっぴん)><よかおごじょ><みめよし>という私の評価に異議を唱える人はいないだろう。
仲人口ではないが<美男美女>のカップル誕生となった。料亭『能登新』の若女将Yukiiさん(右)も満面の笑顔で祝福だ。
2階席は新郎Shinyaさんの町内の幼友達。披露宴では伝統の獅子舞で二人の門出に花を添えた。
Yayoi&Kota夫妻(右二人)は5年前に結婚し、新婚旅行はインドだったという。ちょっとした驚きだったが、二人は海外青年協力隊員として中東で出会ったと聞いて納得した。政局や国情が安定しない中東地域、今もイスラム過激派と政府軍や民兵による攻防が続いているイラン。パーティーでなかったら、彼らが体験したことをいろいろと聞きたかった。ぜひまたの来店を・・・。
YayoiさんはMayukoさんの友人。5年前の結婚式に出席してくれたMayukoさんのお祝いに、今度は夫妻で出席ということだろう。こういう友人がいると世界観が広がると思う。
SawaちゃんとSadaちゃん夫妻。Shinyaさんと同期で神職のSadaちゃんが、この日は神事としての婚姻を取り仕切った。パーティーでも竹燈篭を準備するなどして盛り上げた。マイクを握って進行役を務めたのはHideさん。友人たちがさまざまな役割を担って二人の門出を祝福した。
Murata兄は白いシャツにソムリエ・エプロンでフロア担当。2階席への上り下りは大変だったと思うが、サッカーで鍛えた足腰なればこその大活躍だった。
中央はMayukoさんの友人Michikoさん。夫と美容院モコを営んでいる。結婚前には夭夭亭にも時々顔を出してくれていたが・・・。彼女の父親とは毎日のように顔をあわせて挨拶をする。自宅の前が愛犬の散歩コースなのだ。母親とは「村上市民ネットワーク」でいっしょに活動している。
この夜、Michikoさんは持参したクリームパイを新郎Shinyaさんの顔面におみまいしたという。顔に似合わない手荒な祝福。残念なことにそのときに私はすでに轟沈していて目撃はできなかった。
右は料亭「能登新」の若旦那。若女将Yukiiさんと老舗料亭を切り盛りしている。先日はテレビで<しゃぶしゃぶ>ならぬ<ちゃぶちゃぶ>が紹介されていた。地元産銘柄牛を、北限のお茶で<しゃぶしゃぶ>するから<ちゃぶちゃぶ>なのだ。新しい料理はちょっとした遊び心から生まれるものかもしれない。
女性が一生の中で最も美しく輝く瞬間。それは生涯の伴侶と心をひとつにして新しいスタートをする時。生んだばかりのわが子を胸に抱いた時・・・。Mayukoさん、輝いている。
左からAkane、Takayuki 、Ayumi、Harukaの4人さん。パーティーお開き直後のご来店。4人とも20代後半。職場のこと、収入のことなど、いろいろと突っ込んで質問してみた。みなさん率直にこたえてくれて気持ちがよかった。ぜひまたね。
昨年末の父(本間桂先生)の葬儀から、半年ぶりに帰ってきた息子さんたちを夭夭亭で囲んだ。
墓をどうするか、家をどうするか。深刻な課題が持ち上がっているが、とりあえずは残された膨大な書籍の処遇だ。教え子の瀬賀医師が建てた『大町文庫』におよそ5千冊は収蔵したが、収蔵しきれない書籍がいまだ数千冊。廃業した「早川書店の」の書棚を借りて、ようやく一時保管ということになった。さらに千冊近くもある文庫本と新書本は夭夭亭に書棚を設置して収容することとした。いずれ<酒に酔い知に酔う(知に醒める)>といった酒場の出現ということになりそうだ。寸暇をさいて書棚作製に取り掛からなくては・・・。
この夜、本間桂先生最後の仕事となった「銀屏風」について、歴史愛好家の大滝友和さんから報告があった。「銀屏風」は正式名を「校舎改築記念大家真蹟屏風一雙」といい、1900年(明治33)から旧黒川俣小学校に伝ってきた、国内の著名人90人の色紙を一双6曲の銀屏風にしたものだ。
本間桂先生は大滝友和さんの依頼で、これらの色紙の解読にあたった。だが、誰が、どのようにしてこれほどの書画を集めたのかなど、謎は多い。黒川俣地区の足かけ3年にわたる、それらの調査・研究の成果が冊子『銀屏風物語~黒川俣の宝物~』として、この10月に完成することになったという。編集委員長の大滝友和さんが注文を受け付けている。1冊1000円、申し込み10月15日まで。電話0254(53)1936
本間家の奥の部屋は、床から腰の高さまで本で埋まっていた。「畳が見えました」と驚嘆の声が聞こえたのは、どれほどの本を運び出してからだっただろう。それでも壁は天井まで二重に本が収まっていた。
ごくごく一部を私が貰い受けた。「漱石全集34巻」「斉藤茂吉選集20巻」「本居宣長全集20巻」などなど。なかでも圧巻は「斉藤茂吉全集/全36巻」(岩波書店)だ。
万葉集の代表的歌人の一人、柿本人麻呂の終焉地をめぐる考察を、かつて『水底の歌』(梅原猛/新潮社)で読んだ。私が生まれ育った島根県石見地方が考察の舞台であり、おおいに興味を持った。その中で考察と批判の対象にされたのが茂吉の「鴨山考」だったが、当時は直接「鴨山考」を読むことはなかった。しかし、全集の中の「鴨山考」が、いま私の眼前にある。静かな興奮を抑えながら、数日前から、私はこの歴史ミステリーのような考察を読み進めている。
私は高校教師だった本間桂先生から授業を受けたことはない。だが、いま先生が学識を培った書物の一部が私の手元にある。これも学恩というべきだろう。熟読はできないまでも、せめてページを開いて目を通すことはしたいと思っている。学恩に報いる私の決意だ。
タイトルは斉藤茂吉が知人の結婚を祝って詠んだ歌である。
新しき時代たふとくけふの契りいよよたふとく酒のみ祝がむ(昭和24年)
言あげて祝ひまうさむ今日の契り常めづらしも常新しき(昭和33年)
Shinyaさん、Mayukoさん、結婚おめでとう!
by yoyotei | 2014-06-18 18:54