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コルチャック先生と子どもたち

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 昨年は2月14日に済ませた確定申告。今年は本日3月16日朝、ようやく申告書の清書を終えた。最終日の明日に提出する。例年のことだが、この作業が終わると気持ちの上でも春がやってくる。庭の福寿草も今や遅しと開花を待っていてくれた。
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 まずはビール缶を開けて年に一度の開放感に浸る。今日はホテルの釜爺勤務も非番、店も定休日。予定はなにもない。つまみは食べごろになった鰰(ハタハタ)の飯寿司だ。本場秋田のものは見たことも食べたこともないが、ネット情報を教科書に立て続けに3度も漬け込んだところ、2度目のものがよくできた、と私は思っている。
 本場物を取り寄せて食した上で、子持ちのハタハタで漬け込んだというカサブランカ・ダンディOtkakiさんは、先夜「こんなもんでしょう」といってくれたが、それは最初の作品。今度は2度目の作品を評価してもらいたいと思っている。ただ、それは量も少ない上に、私が家飲みの肴にしているので残りはわずかである。
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 ハタハタ寿司の秋田からやってきたAtsushiさんだ。彼は『割烹千渡里(ちどり)』で食事をして私の店に来た。彼も「千渡里」から「夭夭亭」というゴールデンコース(?)を辿(たど)る旅人の一人か・・・。
 自分でもスノーボードを楽しむというAtsushiさんは、平野歩夢選手の快挙を喜びながらも、あの決勝のジャッジメントで歩夢選手が金メダルを獲っても、世界中の誰も異議は唱えないだろうと言った。
 秋田では<役者>もやっているというAtsushiさんは、「滑舌(かつぜつ)がどうもね」と笑いながら、翌日の歩夢選手の凱旋パレードを楽しみに宿へ帰っていった。魅力的な声と存在感が深夜の酒場に、しばし残った。
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 私の印象にあるKumikoさん(左)はいつでも小さい子どもを負ぶっていた。自分の子どもだけではない。共働きの若い夫婦の少なくない子どもたちが、Kumikoさんの背中の温(ぬく)もりを感じながら育っていった。
 今、Kumikoさんは生活困窮者や独居老人たちの生活支援活動に力を注いでいる。後発ながら、私もその活動に参加してはいるが、頑張り度はとても彼女の足元にも及ばない。<面倒見のいいおばさん>が彼女の真骨頂だ。
 Kumikoさんの息子のお嫁さんは「大滝舞踊研究所」でバレエの指導をしている。舞台美術やナレーターなどで参加している私とは長い舞台仲間でもある。
 頑(かた)くなに顔を隠しているのはYatougoさん。Kumikoさんの近所に住む友人だという。顔を隠すのはテレなのか恥じらいなのかわからないが、酒の飲みっぷりがいいこと、話が面白いことは私が保証する。
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 平野歩夢選手の凱旋パレードを見に行ったが、こんな写真しか撮れなかった。撮影場所やタイミングなど、動く被写体への対応がまったくなかった。いったい何を撮りに行ったのだと言われても仕方がない。

 この日、池袋に住むSachikoさんが亡夫の父の介護施設への入居手続きのために村上に来て、駅前で凱旋パレードに遭遇した。
 Sachikoさんについては、このブログの2010年1月22日「絆」でふれている。
 彼女は池袋の立教大学近くにあるは「男の手料理・三太郎」へ行ったことを話してくれた。私のブログがきっかけだったという。
「カウンターに座ったら目の前に<〆張鶴>があったのよね」
 そこから話は村上になり夭夭亭になり・・・。
「いい感じのお店で料理もおいしかったって、(店主の)林さんに伝えておいて」
 人と人の出会いが広がっていくことがうれしい。<〆張鶴>は村上の地酒だ。
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 この日は新潟県立村上桜ヶ丘高校の卒業式だった。10人ほどの教師たちが二次会で来てくれた。今年度この高校は創立100年の大きな節目を迎えた。昨年夏の全国高校野球選手権大会では新潟県で準優勝。あと1勝で甲子園というところまでいった。教師と生徒の距離が近いというのが、卒業生や教師たちを通じての私の印象だ。
 アップの二人は昨年、インドの旅をして来た。社会科が専門という。彼らのインド体験は生徒たちを刺激したことだろう。そういえば1991年に初めてのインド一人旅をしてきた私に、初めての講演の依頼があったのは桜ヶ丘高校のPTAからだった。
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 インド関連といえば興味深い女性が出現した。総合型スポーツクラブ「ウエルネス村上」の新メンバーAkikoさんだ(右)。彼女は東京外語大学で、なんとヒンディー語を選択したのだという。小さいころ、父親の仕事の関係でスリランカに4年ほど居住したことが影響したかもしれない。
 ほんの少しだけ知っているヒンディー語で「アープ カー ナーム キャヘイ(あなたの名前は)?」と聞くと、即座に「メラ ナーム アキコ フーン(アキコです)」と返ってきた。うれしくて妙に興奮した。Akikoさんが手にしている本はインドの路上の古本屋で私が手に入れた「ヒンディー-イングリッシュ辞典」だ。
 Akikoさんからもらった名刺は結婚前の旧姓で「瑞慶覧(ずけらん)」とあった。沖縄県の出身なのだ。長野県上田市に本校がある特定非営利活動法人「やまぼうし自然学校」の副代表理事との肩書き。快活な女性。これからは何かと面白い話が聞けそうだ。
 左は「ウエルネス村上」の代表山田さん。私より数歳も年長だがこの若さだ。アウトドア派でありながら、緻密で繊細な絵を描く趣味人だ。市展で最高の市長賞をもらったこともある実力の持ち主なのだ。村上市在住の山田さんと同期の人を何人か知っているが、みなさんそれぞれに個性的だ。数年前にインドへ同行した<世界を歩く人>、「村上野道クラブ」を主宰する佐藤由弘さんもその一人だ。
 秋田出身の山田さんの奥さんは、私とともに「村上市民ネットワーク」の事務局員を務めてもいる。
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 そして、この夜は「ウエルネス村上」の歓送迎会。飲んだ後は片づけまでしてくれる、ありがたいご一行様なのだ。もちろんAkikoさんは歓迎された主役だった。
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 今年の確定申告でもお世話になった村上商工会議所のジュンちゃん(左)と息子のYuuki君だ。Yuuki君が神奈川県の裁判所職員としての就職が決まったという。子供の成長と旅立ち。うれしい親子酒だ。この次に私の店に親子で来るときはYuuki君のおごりで飲むことになるかもしれない。満面の笑みがはじけるジュンちゃんだ。
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 小学3年の孫娘が所属する「劇団ひまわり/新潟エクステンションスタジオ・第1回公演」を観た。演目は「コルチャック先生と子どもたち」。サブタイトルに<ナチス支配下に生きた子どもたちの記録>とあるように、事実に基づいた、きわめて重い内容の演劇だ。
 孤児の一人として出演した孫は台詞はなく、舞台をゆっくりと歩いたり、大勢の孤児たちと歌うといった役どころだった。
 娘のはからいで公演後の打ち上げパーティーに参加し、新潟エクステンションスタジオの所長であり、コルチャック役と演出を担当した栗田芳宏さんと面識を得た。お互いの風貌があまりにも似ていて、笑いあうことしきりであったが、彼のほうがはるかに若い。
 酒場ドナドナのマダム役は新潟市在住の役者枝並加奈子さん。舞台では貫禄のあるマダムを演じていたが実年齢はとても若い。村上に親友がいて時々は来るという。機会があったら私の店で飲みましょうと誘っておいた。
 打ち上げのフィナーレは出演した子どもたちの合唱だった。達成感からか、涙を流しながら歌う子どもたちもいた。
 歴史の事実は「1942年8月。ワルシャワからおよそ100キロ離れたトレブリンカ、そこにある絶滅収容所に向けてコルチャックと<孤児たちの家>の子どもたちは永遠に旅立ちました」(公演パンフレット)
 舞台ではコルチャック先生が、「あこがれを持って、太陽に向かって歩いていこう!」と、何も知らない子どもたちに呼びかける。そして、悲痛なモノローグ・・・。
「あの後、みんな殺されるんだよ」と、孫娘に話すと、「どうして、どうして」の質問攻めにあった。だが、孫娘が理解できるような説明は不可能だった。
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 昨年末に割烹「千渡里(ちどり)」の歩さんが連れてきてくれたチャーリーが、今度は同じ会社の先輩ジャフを連れてきた。ジャフは日本に10年近く住んでいるということで、チャーリーよりは日本語がわかる。両親とも韓国人だがアメリカ生まれのチャーリー。父方の祖父はドイツ人で祖母はポーランド人、母方の祖父はスコットランド出身で祖母は・・・で、妻の父は・・・と、人種をミキシングしたようなジェフ。
 居合わせたカールママさん(左)が言った。
「人種なんてどうでもいいのよ」
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by yoyotei | 2014-03-17 06:55 | Comments(2)