今は夏・・・③

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 梅雨明け後の日曜日。熱い太陽。灼けた砂。微風もないベタ凪の海。水平線の向こうに粟島、西には遠く佐渡がかすかに浮かぶ。
 バーベキュー・イン・瀬波温泉は、こんな好天に恵まれて、週末常連組を中心に約30人もの参加者で賑わった。
 面白いと思うのは、こうした非日常的な集まりになると、個々人が普段とは違った動きや能力を発揮することだ。野菜をメインに材料の下ごしらえをしてきたMika。マイクはピーナッツバターと蜂蜜をはさんだサンドイッチと、チーズスプレッドをトッピングしたセロリスティックを自宅で調理して持ってきた。しかも、持参した材料でホットドッグの調理に余念がない。やはりアメリカ人ののだ。Mooryとその仲間(Hoshi&Taka)は炭火を熾し、焼き物担当になった。大量の飲食材料を買いに走ったのはMaya。あれやこれやで結局、全体を統括したのは、その姐御キャラのMayaだった。
 
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 それにしても、これだけの人を集めたのはMurata兄の「集人力」だ。優れた特質だと思う。
「マスターは会費だけ握り締めて来ればいいよ」
 あるのは「老人力」だけの、最高齢の私にはMayaからそんな声がかけられた。いたわりと受け止めておこう。 
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 近づいてくるカモメたちに肉片などを投げてやる。そのなかに変な動きをする一羽がいた。見ると釣りのテグス(釣り糸)がくちばしと脚にからまっている。くちばしは半開きになったまま閉じることができない。そのためにようやく肉片を咥えても飲み込むことができないで落としてしまう。両脚がテグスでつながった、その片方はテグスで締め付けられてちぎれそうになっている。食べ物を奪い合う事もできないそのカモメは、たった一羽だけで何度か私たちに近づいてきた。捕獲してテグスを取ってやろうと、数人で試みたが駄目だった。助けてやろうとする私たちの意図は彼には通じない。テグスを放置してこんな目にあわせたのは人間だ。
 この一羽は群れとは離れているようで、肉片を飲み込むことができないまま飛び去った。
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 賑わっていた浜辺に黄昏が迫ってきた。仕事を終えたHideさんが後片付けの手伝いにきてくれた。その後、週末常連組は私の店で、Hideさんを交えた軽い二次会になった。彼らはもう次の野外パーティーの計画に入ったようだ。
 次の日曜日、私は仲間とキス釣りの予定だ。釣ったキスの天麩羅で飲むという、20年も続いている恒例の行事だ。浜辺でたわむれる水着ギャルも酒の肴になる。だが、けっして不埒なふるまいはできない。私たちのテントには大きく「村上釣友会」と書いてある。
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 子どもたちが打ち鳴らす鉦の音。23日は地蔵祭りだ。店のある町内では配られたぼんぼりが家々の玄関先に掲げられる。私の店のぼんぼりには「大関になるまでが強いのね」とあった。だが、皮肉な事に名古屋場所では大関日馬富士が見事な全勝優勝を飾った。別のぼんぼりは「会わぬ夜はぬれて七夕様のそで」と悲しくも甘美だ。

 万葉集巻の第十には七夕の歌が並ぶ。

 天の河い向かい立ちて戀ふるとに言(こと)だに告げむ嬬(つま)問ふまでは
 牽牛(ひこぼし)と織女(たなばたつめ)と今夜(こよい)逢はむ天の河門に波立つなゆめ
 年の戀今夜盡くして明日よりは常の如くやわが戀ひ居(お)らむ
 
 万葉人(びと)は星空のドラマにおのれの恋を重ねた。それは現代人も同じだろう。
 来月は月遅れの七夕祭。獅子舞が家々を巡り、元気のいい山車が通りをうねる。ここに恋の情趣はないが、暑さをもエネルギーに変える若さがある。
 夏の本番は始まったばかりだ。
  
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by yoyotei | 2012-07-24 07:09  

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